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年をとっても、楽はできない!?~高齢者の就業環境~

2021年3月3日

 わが国の65歳以上の高齢者は3,589万人(男性1,560万人・女性2,029万人)で、総人口(1億2,619万人:2019年10月1日現在)の28.4%に。もちろん、これからも大きく上昇する方向です。
 そこで、内閣府発表の「2020年版高齢社会白書」から、高齢者の就業環境などをご紹介しましょう。

仕事を続けようと思うワケは?

 65歳以上の高齢者といっても、退職後に”再雇用制度で会社に残った方”や”関係会社で役員を務めている方”など、まだまだ現役で働かれている方が多い世代です。
● 労働者に占める高齢者の比率は上昇中!
 2019年の労働人口は6,886万人で、うち65~69歳が438万人、70歳以上は469万人で、労働力人口総数に占める65歳以上の割合は13.2%で、上昇し続けています。
● ”生涯現役”希望の猛者も!
 60歳以上の就労者は、「働けるうちはいつまでも(36.7%)」、「70歳まで(23.4%)」、「75歳まで(19.3%)」など、87%の人が65歳以降も働きたいと回答し、高い就労意欲が垣間見えます。ホンネは、”いつまで長生きするかわからず、年金だけでは足りそうにない”ので、将来の生活資金の不安から”働ける間は働こう”のようです。
 退職後に余裕があり毎日が日曜日では楽しいのは短期間で、いずれ家庭の粗大ゴミに。
● 仕事を続ける本当のワケは?
 日本労働組合総連合会の調査(対象:45~69歳)で、60歳以降も働く理由を尋ねたところ、ダントツで経済的な理由(生活の糧を得るため)がトップで、『健康維持』『生活の質を高める』『仕事に生きがい』『辞めてもやることがない』などが目立ちます。
 会社にとっては『健康維持代わり』や『やることがないから』では困ったものですが、ほどほどの処遇で経験を活かして持てるスキルを若い人に伝承してもらえるようならありがたい話で、会社も個人もウィンウィンの関係が築けそうです。

女性の平均寿命は90年超に!

 平均寿命は、2019年に男性81.41歳、女性87.45歳が、2050年には男性が84.02歳で、女性は90.40年と90歳の大台乗せになる見通し(注1)で、日本の高齢化の勢いはとどまりそうにありません。
(注1)出典:「平均寿命の推移と将来推計」(国立社会保障・人口問題研究所)
 平均寿命の継続的な上昇は、一層の高齢化の進展と医療費の増加に歯止めがかからない状況を意味し、年金財政が破綻に向かうのは必至といえそうです。そういえば、金融庁は”老後資金に2000万円貯蓄が必要”といっていましたが、高齢者も自助努力での生活維持が求められる時代に。セカンドライフをのんびり、気ままにというわけにはいきそうもありません。

高齢者に活躍してもらうポイント

 希望者全員が65歳以上まで働ける企業(注2)が78.8%ある中、厚生労働省では高齢者雇用のために事業主につぎのような指導しています(注3)。この内容は、高齢者雇用というより、人事管理全般に必要な措置といえそうです。
 (注1)対象:従業員31人以上の約16万社
 (注2)厚生労働省:高齢者等職業安定対策基本方針(厚生労働省告示 第三百五十号2020年10月30日付)
● 能力開発、向上
 高齢者の知識、経験を活用できる効果的な職業訓練を実施する。
● 作業施設の改善
 加齢に伴う身体機能の低下に対応できるように、作業補助具、作業の平易化、照明などの作業環境を改善する。
● 勤務日、勤務時間の弾力化
 高齢者の希望に対応できるよう、短時間勤務や隔日勤務、フレックスタイム制度などを準備する。

 若年層の人手が減少する中で中小企業が生き残るには、職場環境の整備を進め、就労意欲が高い高齢者に活躍してもらうことが秘訣になるのかも。

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