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「国際相続」に注目が!財産相続にも国際化の波!

2019年8月21日

 経済や人の流れのグローバル化の中で、相続税にも国際化の波が押し寄せています。相続人か被相続人(亡くなった方)が海外に住んでいて、相続財産の全部か一部が海外にあるような相続を「国際相続」といい、昨今注目を浴びています。
 その背景には、●外国に居住する日本人や日本に居住する外国人の増加、●個人投資家の積極的な海外投資などによる海外資産の増加などが挙げられます。特に、海外に5千万円超の資産がある人は”国外財産調書”の提出が義務付けられているため、なにが海外資産なのかの判断で悩むケースもあるようです。つい最近も、”国外財産調書”の提出制度が発足後、初の告発がありました。
 そこで今回は、”国外財産調書”の提出制度における海外資産の判断基準や国税当局の対策についてご紹介しましょう。

海外に逃げてゆく人と資産!その包囲網は!?

 国税当局はキャピタルフライト(資産の海外移転や居住地変更による租税回避的な行動)を抑制する目的で、ここ数年でつぎのような規制を巡らせて、富裕層個人の資産の把握や課税に躍起になっています。
● 国外財産調書の提出義務
 毎年12月31日現在で海外に5千万円超の不動産や金融資産などの財産をお持ちなら、翌年の3月15日までに税務署に「国外財産調書(注)」の提出が義務付けられています。
 この調書の対象となる財産をチェックするには、「海外資産」にあたるのかをまず確認し、その上で年末の時価評価などを適切に行って「5千万円超」かの判定をする必要があります。
● 国外転出時課税制度
 2015年7月1日以降に国外に転出(長期的に出国)する方で、つぎの要件すべてにあたればお持ちの有価証券等の含み益に所得税(譲渡所得)が課税されるという制度です。
★ 所有する有価証券などの時価の合計額:1億円以上
★ 国外に転出日の10年前まで:5年超の期間、国内に住所(居所)があること

 これから海外に住もうと思われる方で、過去10年のうち5年(通算)超の期間国内に居住していて、有価証券などを1億円以上所有していれば、その含み益に所得税がかかってしまうこわ~い制度です。
● マイナンバーの活用
 当初は社会保障や税、災害対策での限定だったマイナンバーですが、今や預金や株式などの金融資産にもマイナンバーが利用され、国税当局が国民の財産を容易に把握できる仕組みができあがりつつあります。

「国外財産調書」はわずか9,500人しか提出していない!?

◆ 日本の富裕層は280万人もいるのに・・・
 国税庁発表によれば、2017年分の「国外財産調書」の提出件数は9,551件でした。
なんだか随分少ない印象では?クレディスイスリサーチが発表した”グローバルウェルスレポート(2018年)”によれば、2018年時点100万ドル(1ドル100円で1億円)以上の資産を所有する日本人の富裕層人口は、280万人だとか。
 つまり、富裕層が280万人もいるのに、「富裕層1千人のうちわずか3人強の割合」でしか、5千万円超の国外財産所有者がいないということに。いくら何でも疑問が残るところです。

◆ 国内の金融機関のものは報告不要
 前述の「海外資産」にあたるのかどうかの判断は財産の種類で異なります。具体的には、土地、建物などの不動産、書画骨とう及び美術工芸品、貴金属類などの動産はいずれも国外にあるものが報告対象ですが、預貯金や株式は、口座が開設された銀行などの支店や営業所が国内にあれば、外貨預金や外国株式、外国投資信託などを保有していても国内財産として扱われるので、報告義務はありません。
 逆に言えば、国内の金融機関なら税務署は簡単に財産を把握できるということなのでしょうね。

各国の富裕層対策も加速!

 数年前から富裕層に向けた各国の課税対策は活発に行われているようです。OECD加盟国を中心に税に関する情報を各国間で交換し、国際的な租税回避の防止のための法改正など、今後もさらに加速することでしょう。これからの投資では、「いかに収益を得るか」だけでなく、”投資によるリスク”は何か、そして”それは自分の子や孫の将来にどんな影響を及ぼすか”についても考えねばならないようです。

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