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相続&贈与

お腹の子は相続人になれる!?

2020年6月10日

 民法では、相続が生じた場合は、存命中の相続人だけがその権利を持っていると定めています。
とすると、お母さんがお腹に子を宿している場合、相続人になれるのでしょうか。

お腹の子は”相続人”!?

 お腹にいる子~民法上は”胎児”~の相続を、民法(第886条)で「胎児は相続については、すでに生まれたものとみなす」とし、さらに「死産の場合は適用しない」としています。
 要は、母のお腹にいても相続権が認められるものの、不幸にして死産(流産など)すれば、最初から相続権がなかったことになるワケです。
 では、誕生直後に死亡したら、どのような取り扱いになるのでしょう。短期間とはいえ、一度”出生”しており、死産とされず相続人になりますので、「代襲相続」が認められます。つまり、お腹の中で亡くなるか、誕生直後の死かで、民法上での取り扱いに大きな差が。死亡時期の判断などが微妙だと、相続人関係が複雑になり、相続をめぐる争いにもつながりそうです。
 具体的に、胎児の死産と出生後の死亡時では、相続人はこんなに違いが生じます。
●被相続人(亡くなった方):夫 ●家族関係:妻(妊娠中)、亡夫の両親
★ケース別相続人:★胎児が出生前に亡くなった時   ★胎児が出生後に亡くなった時 

          ・”妻”と”亡夫の両親”        ・妻のみ
          ・亡夫の両親が他界のケース
           ⇒”妻”と”亡夫の兄弟姉妹”

相続税では、胎児は法定相続人には含めない!

 相続税法では、相続申告は「相続開始日(死亡を知った日)の翌日から10ヵ月以内」と定めています。お腹の胎児は出産しない限り相続人になれるのかわかりません。そこで、胎児用の取扱いを定めています。
● 胎児の相続税の申告期限は?
 胎児については「出生日の翌日から10ヵ月以内」とされています。といっても胎児の申告期限ですので、胎児以外の相続人は、「相続開始日の翌日から10ヵ月以内」に申告が必要です。
● 申告期限でまだ誕生していないときはどうする?
 たまたま相続税の申告期限までに誕生していなければ、胎児はいないものとして相続税の申告を行います。そのうえで、胎児の誕生後に再計算をして、他の相続人は修正申告や更正の請求をして、追加で納税か還付かの手続きをすることになります。
● 申告期限の延長も可能に!
 申告期限間近に出産予定で、無事、赤ちゃん誕生となれば、「遺産額が基礎控除額以下になり、相続税申告が不要」との試算が成り立てば、胎児以外の他の相続人は”提出期限の延長申請”すれば、胎児の誕生日の翌日から2ヵ月以内の延長が認められます。

胎児の相続手続きは?

 では、判断能力を持たない胎児の相続手続きはどうするのでしょう。
◆ 遺産分割協議への参加はできる?
● 遺産分割協議開催のタイミングは?
 ”胎児がいる場合の遺産分割協議”については学説上諸々あるようで、本稿では現実的な解決策として「胎児の誕生後に遺産分割協議を行う」よう、お勧めします。特に、申告期限が10ヵ月後であることから、それまでに出産していない場合は万一の事態(死産や流産)も想定されます。先に遺産分割協議を進めておくと、やり直しの可能性もあり、現実的ではないためです。
● 誰が遺産分割協議に参加する?
  胎児は自ら相続手続きなどを行えないので、家庭裁判所で”特別代理人”を選任してもらい、その特別代理人が胎児に代わって分割協議に参加して権利を守ることになります。
 ”特別代理人”についてはココをクリック

◆ 胎児は相続放棄できる!?
 相続放棄は可能です。具体的には、家庭裁判所に「胎児の出生後に相続放棄の申述」をすれば認められます。相続放棄は「相続開始後3ヵ月以内」と定められていますが、胎児は「出生から3ヵ月以内」とされています。この場合も”特別代理人”を選任したうえで手続きを行います。母親も相続放棄をするケースでは、母が法定代理人(注)となって手続きをすることも可能です。
 具体的には、亡夫が借金だらけで、相続放棄しないと、その借金というマイナスの債務を引き継がされかねないケースが考えられます。
 (注)”特別代理人”とは異なります。法定代理人についても、上記「”特別代理人”についてはココをクリック」にてご確認ください。

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