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相続&贈与

意外に多い行方不明者、相続手続きは複雑に!

2020年6月24日

 「親が亡くなり、遺産分割の話し合いをしたい」が、相続人が一人永年音信不通で連絡が取れない。どこにいるやら、海外なのか、生死の状況すらわからないようなケースもマレな話ではありません。
 今号では、相続人が行方不明の場合にとるべき手続きをご紹介しましょう。

行方不明者は毎年8万人以上に!

 「行方不明などそれほどいるわけがない」とお考えの方も多いことでしょう。警察庁によれば、届け出のあった行方不明者数は2018年度で8万7,962人で、過去10年で最多になりました。また、過去10年間では83万人弱が行方不明との計算に。これはあくまでも警察庁に届け出があった方の人数で、家族との連絡がまったくなく、住まいもわからないが世間体もあって届け出ていないケースは相当数に上るとみられます。
 ちなみに届け出済みの行方不明者を性別でみると、2018年は男性が5万6,379人(64.1%)、女性は3万1,583人(35.9%)と男性の割合が高く、男女比は65:35で過去5年間ほぼ横ばいでの推移だそうです。

相続人が見つからなければ”不在者財産管理人”を選任!

 亡くなった方の遺産の分割協議は相続人全員の同意がなければできません。たった一人でも行方不明なら、残りの相続人で分割協議をしても無効になります。そこで、家庭裁判所に”不在者財産管理人”の選任の申し立てが必要に。”不在者財産管理人”は行方不明の相続人に代わって遺産分割協議に参加しますので、相続手続きを円滑に進められるワケです。
● 選任されるのは”利害関係のない人”
 家庭裁判所は、一般的に相続人たちと利害関係のない第三者を”不在者財産管理人”に選任します。遺産分割協議の際に、利害が対立する可能性のある人は通常選任できないと考えておく方が良いでしょう。どうしても親族内から”不在者財産管理人”を選びたい場合は、相続人でない親族とすることが大前提となります。
● 選任されたら「権限外行為許可」を!
 ”不在者財産管理人”の職務は不在者の財産の管理にあり、遺産分割協議の席に行方不明者の代わりに出席することは権限外の行為となります。そのため、”不在者財産管理人”の選任に際しては家庭裁判所から別途「権限外行為許可」を得ておくことが肝要です。

最終手段は”失踪宣告”

 行方不明で生死が7年以上明らかでなければ、相続人などの請求によって”失踪宣告”の申立てができます。家庭裁判所に”失踪宣告”認められれば、行方不明者は”死亡”とみなされます。といっても、申立てから認定までは公示催告期間を入れて1年程度かかりますので、行方不明の兄弟姉妹などがおいでなら、親御さんが亡くなる前(相続開始前)から”失踪宣告”の検討をおススメします。

◆ 失踪(宣告)もいろいろ
● 普通失踪(宣告)
 普通失踪は、音信不通で生きているのか、亡くなっているのかわからない状況が7年以上続いているケースをいいます。
● 特別失踪(宣告)
 地震や津波、火山の噴火などの自然災害で遺体が発見されないとか、雪山で遭難して遺体の行方が分からないなどが1年以上続いたケースでは、特別失踪として扱われます。

◆ 代襲相続人が遺産分割協議へ!
 ”失踪宣告”が認定され、行方不明者に子どもなど相続人がいれば「代襲相続」として、その子どもなどが遺産分割協議に参加できることになります。

 一般的には、行方不明から7年未満のケースでは”不在者財産管理人”を、7年以上経過なら”失踪宣告”を選択します。実際には、音信不通の状態が7年以上であっても、必ず”失踪宣告”を選択するワケでもありません。行方不明になって7年以上経過していても「地震や津波、山で遭難といった状況でない」ケースでは、家族の感情等を考慮して”不在者財産管理人”の申立てもできますので、ケースバイケースで選択されることが大切です。

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