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「節税目的の養子縁組」って大丈夫!?

2020年10月7日

 3年前、最高裁判所は「養子縁組が節税目的でも有効(直ちに無効とはいえない)」とし、養子縁組活用の相続税対策にお墨付きを与えました。そこで、”養子縁組”による節税メリットをご紹介しましょう。

”養子縁組”が節税になるワケ

 孫などを”養子縁組”するだけで、●基礎控除額の増加、●適用税率の引下げ、●非課税枠の有効活用などの大きな節税メリットが得られます。
◆ 意外にカンタン!”養子縁組”手続き
 こうしたメリットのある”養子縁組”は面倒でなく、養親(養子も可)の住所地の市区町村役場に「”養子縁組”の届出書」を提出すればよいのです。といっても、届出にはざっとつぎのような書類などが必要です。
なお、養親や養子に配偶者がいれば、その同意も必要になります。
● ”養子縁組”の届出書                    1通
  届出書には(成年の)証人2名の署名と押印が必要です。
● 届出人の印鑑
● 戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)              1通
  養親と養子の本籍が届出地の市区町村でないときに必要です。
● 本人確認書類: 運転免許証、パスポートなど

◆ ”養子縁組”による節税メリット
● 基礎控除額の増加メリット!
 相続税は相続財産が基礎控除額を超えるとかかるため、控除額が大きいほど税負担が減ります。
  基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)
 つまり、孫などと”養子縁組”をすれば、「法定相続人の数」が増え、基礎控除額が増えるわけです。
 とはいえ、節税目的での多数の養子を防ぐ意味で、相続税は「実子がいれば養子は1人、実子がいない場合は養子を2人まで」法定相続人を制限しています。
● 相続税の適用税率の引下げ効果!
 相続税は課税財産が増えると税率が高くなる「累進税率」のため、”養子縁組”で相続人が増えると1人あたりの法定相続分の財産が減り、その財産に適用される税率が下がる関係で、節税メリットが生じます。
● 非課税枠の増加メリット!
 相続人が受け取る生命保険金や(死亡)退職金などは、法定相続人1人あたり500万円まで相続税がかかりません。つまり、”養子縁組”で相続人が増えると非課税枠の増加で、相続財産が減り、節税メリットに。

具体的な節税メリットは?

● ”養子縁組”の効果の試算!
 姓が変わらぬ直系の子(例:長男)の妻を”養子縁組”するケースで、節税効果を試算してみましょう。
【前提条件】
 ★ 被相続人:父(2020年9月死去)   ★ 相続財産:3億円
 ★ 相続人 :ケース1=母と長男1人  ケース2=母と子2人(養子(長男の妻)1人含む)
 ★ 遺産分割方法:法定相続分で分割する。ただし、母は相続財産以外には財産がない。

 この結果、生前に1人を”養子縁組”していると、一次相続で600万円、二次相続では1,020万円の節税ができ、合計1,620万円ものキャッシュが余分に確保できます。
● 二次相続でも活きる”養子縁組”
 ”養子縁組”活用の注目ポイントは、効果が「一次相続」だけでなく、のちの「母の相続(二次相続)」でも効果が得られる点なのです。

世代飛ばしにも使える!?

◆ 孫を使って相続税を世代飛ばし!
● 孫養子活用のワケ!
 多額の財産(特に不動産)があり、孫世代まで事実上後継者が決まっているような事例では、直系の孫などとの”養子縁組”により子世代を飛ばした孫養子への相続で、長期的視点で一族全体の相続税負担を減らせます。その結果、一族に遺る財産はより大きくなり、末永い繁栄につながります。
 さらに、直系の孫(男)なら名字は変わらず、周りの目も気にする必要がありません。
● 孫養子をする際の注意点!
★ 増税効果
 孫養子が引継ぐ財産には「相続税が2割増し」となります。この点を踏まえて、シミュレーションのうえ、どこまで孫養子に引き継がせるか(例:収益物件は引継ぎ向き)などの検討が大切です。
★ 孫が幼少なケース
 戸籍上、祖父母の養子として記載が残るため、将来の受験(私立の有名中高大学など)での障害リスク、結婚相手が変に思うリスク、孫本人が疑問を持つリスクなどが生じかねません。事前の理解が大切です。

◆安易な”養子縁組”は目も当てられない!
 節税メリットばかりに気を取られ、安易な”養子縁組”は大変リスキーです。”養子縁組”は本人が同意しない限り、解消できません。
● 他人との養子縁組
● 娘の夫との養子縁組:
 会社経営者で、娘の夫が後継候補なら問題が生じかねません。縁組後に娘夫婦が離婚するケースも。
● 甥や姪との養子縁組:直系の孫がいれば避ける  など

 ”養子縁組”をしたばかりに、権利の主張で泥仕合になり分割協議が整わなければ節税メリットどころではありません。”養子縁組”は、経験豊富な専門家に相談のうえ、家族の十分な理解を得ての活用をお勧めします。

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