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国税の調査の目は「富裕層にロックオン!」

2018年3月7日

 確定申告期限まであと1週間強となりました。確定申告がお済みでない方は、税務署が混み合う前に済ませておきましょう(電子申告なら出向く必要もありませんが)。
 また富裕層の一部の方には、確定申告書に加えて「財産債務調書」や「国外財産調書」の提出が義務付けられています。これら調書の作成はかなりやっかいですので、今号では調書の概要をご紹介しましょう。

「財産債務調書」で、税務当局には財産が一目瞭然に!

 所得2千万円超の富裕層は、「財産債務の明細書」という簡単な財産内容の報告を提出すれば足りたのですが、2年前の確定申告時より「財産債務調書」に格上げされ、財産内容をより詳しく報告しなくてはならなくなりました。
◆ 調書への記載内容の増加で、かなりの負担に・・・
 「財産債務調書」には、”財産の種類、所在地、数量、時価”を明細書に記載して、これらのまとめとして合計表を作成することになります。
 実はこの”時価”がくせ者で、昨年12月末日時点の時価を記載しなければならず、時価が拾いやすい上場株式や預金(=残高)はともかくとしても、土地や建物、同族会社の自社株、生命保険など時価が把握しづらいものは資料収集に時間を要するうえ、実際の時価の把握もかなり大変です。

◆ 提出しなければデメリットが!
 「財産債務調書」を提出していなかったり、調書に財産を記載せずに、その後(不動産や株式などの売却で)所得税の申告もれや相続税の申告もれが発見されると、過少申告加算税などが5%アップされるデメリットが。逆に、調書上で財産を報告しておけば、過少申告加算税が5%軽くなる恩典があります。
 なお、調書を提出しなかったときでも、虚偽の記載があった場合でも、それ自体には罰則はありません。
 富裕層に義務づけられた財産の報告書類の内容をまとめましたので、ご参考に。

海外の財産も「国外財産調書」で丸裸に!?

 「国外財産調書」では、昨年12月末日時点で、日本円換算で”時価5千万円超”の海外財産をお持ちなら、3月15日(確定申告期限)までの「内訳明細(金額:時価)」の税務署への提出が義務付けられています。
 国税庁発表によれば、2017年3月にこの調書の提出者は9,102人で、前年(8,893人)より209人増えました。申告のあった国外財産額も3兆3,015億円(前年3兆1,643億円)に増加しています。
 ところが、”ワールドウエルスリポート2017”の調査結果では日本の富裕者層は289万人とされており、国外財産とはいえ提出者数が0.3%とは少なすぎる印象に。

国税当局は、”超富裕層”をロックオン!

 国税当局はこれまで東京、大阪、名古屋の三大都市圏の国税局を中心に”富裕層の資産状況等”の管理(=監視)を行っていました。管理される富裕層を「重点管理富裕層」と呼び、最近では全国の国税局にも「富裕層調査を担うプロジェクトチーム(富裕層PT)」という形で要員を全国に配置し、資産隠しや国際的な租税回避への対応力を高める方向に向かっています。
<重点管理富裕層とは>
● 形式基準 見込保有資産総額が特に大きい人
      < 金額基準は未公表。日本経済新聞の調査によれば下図が目安とか>
● 実質基準 形式基準にはあたらないが、一定規模以上の資産を保有し、国際的租税回避行為などの
       富裕層固有の問題が想定される人

 ”重点管理富裕層”になると、本人だけでなくその家族や経営する法人、それ以外にも密接な関係がある法人を一体で名簿管理され、作成された名簿は国税庁を経由して名簿にのっている個人や法人の所轄する国税局や税務署で共有されて、税務調査などに利用されます。

 自分は富裕層でないから他人事だとお考えのあなた!普及し始めたマイナンバー制度で国税当局は財産や収入情報が収集しやすくなり、富裕者層にとっての窮屈さばかりでなく、先行きは一般国民の財産や収入まで管理される方向へ着実に向かっています。

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